お風呂クリーニング

お掃除し忘れがちな風呂釜 | 正しいお掃除方法で見えない部分も清潔に保とう

お風呂掃除って大変ですよね。
最近ではスプレーして数分置いて流すだけの洗剤なども出てずいぶん楽になりましたが、それでも細かいところにカビやぬめりは発生してしまいます。

そんなお風呂掃除ですが、見える部分は積極的にしっかりできていても見えない部分、特に風呂釜掃除はできているでしょうか?
ちゃんとできているという方もいらっしゃると思いますが、お掃除を忘れがちになっているという方も多いはず。
今回は正しい風呂釜掃除についてご紹介していこうと思います。

風呂釜には2種類ある

皆さんのご家庭では風呂釜は1つ穴でしょうか?2つ穴でしょうか?
お風呂を沸かすために必要な風呂釜には2種類あり現在は1つ穴が主流になりつつあると思います。

1つ穴の風呂釜

1つ穴の風呂釜は1つの穴を通してお風呂のお湯を循環させて水をお湯に変えていきます。
給湯器とお風呂がパイプ1本で繋がっているためお掃除もしやすく見た目もすっきりしています。
また、給湯器が故障したときに新しいものに交換しやすいという利点もあるのです。

2つ穴の風呂釜

2つ穴の風呂釜は昔ながらの構造で、上の穴で水を吸い込んで下の穴から温めたお湯を戻します。
ガスを使って直接お水を温めるので電気より早く温めることができ、更に災害時や停電時でも使用できる場合があります。
しかし、パイプを2本使用しているため汚れが溜まりやすくメンテナンスや手間がかかり、交換や修理が必要になった際に苦労する場合があります。

時代と共に、給湯器の技術が進化して1つ穴タイプが主流になりましたが、現在でも古い団地などでは2つ穴の風呂釜が使われているところがあります。

風呂釜が汚れる原因は?

浴槽を毎日きれいにお掃除していても、なぜか風呂釜は汚れてしまいます。
その風呂釜が汚れてしまう原因は主に以下が上げられます。

皮脂汚れ

風呂釜の汚れで最も多い汚れが皮脂汚れです。
追い焚きを行う際に、浴槽のお湯は循環口や追い焚き配管を通ります。

お風呂に入ったときに、皮脂や体毛に付着した私たちには見えない皮脂汚れが浴槽のお湯の中に漂い、それが追い焚きの際に配管内に入り込んで汚れとして蓄積してしまいます。
皮脂汚れは油なので、水だけではなかなか落とすことができません。

また、皆さんは【バイオフィルム】という言葉をご存じでしょうか?
洗濯洗剤のCMでも取り上げられるようになってきたので何となく聞いたことがあるという方も多いと思います。
このバイオフィルムは風呂釜でいうところのフワフワとした目に見える汚れで、配管内に付着した皮脂汚れを栄養分とした雑菌の塊です。
この皮脂汚れや

入浴剤(バスソルト・バスオイル)

プレゼントでバスソルトやオイルをもらうという方も多いと思います。
実はこれらの入浴剤も汚れの原因になりやすく、特にバスソルトは塩を含んでおり配管内の金属を錆びさせてしまいます。

最悪錆ついた金属が追い焚きをしたときに一緒に流れ出てくるというケースも少なくありません。
また、バスオイルは油分になるため配管内に付着しやすい傾向です。
蓄積してしまうと落ちにくい頑固な汚れになりやすいのが難点になってきます。

現在は配管を傷めないよう配慮した入浴剤も開発されているので、そちらを検討してみてもいいかもしれませんね!

一晩おいたお湯

入浴後毎日お風呂のお湯を新しいものに変えるのはもったいないと考える人もいますよね。
実は、入浴後一晩放置したお風呂のお水には細菌が数十万個~数百万個になるという結果が出ているのです。

最近の数は入浴人数にも左右されますが、お湯を新しいものに変えた直後と比較すると数千倍にもなると言われています。
細菌が多い状態のお湯を追い焚きすると風呂釜の配管にも最近が付着・繁殖し悪循環が生まれてしまいます。

水垢

水垢は水道水に含まれるカルシウムやマグネシウム、ケイ素のミネラル成分が空気中の酸素などと結びつくことで白い塊となって現れてきます。
よくあるのはお風呂場の鏡や蛇口などについている白い汚れです。

この水垢汚れは一度ついてしまうとなかなか取れないため、金属製の配管についてしまうと風呂釜専用の洗浄剤を使っても中々解決できないケースも出てきています。
水垢はアルカリ性の汚れになるので、クエン酸などを使用して掃除をするのが効果的です。

風呂釜が汚れているサイン

風呂釜をお掃除するタイミングはいつなのか、本当に汚れていて掃除が必要なのかわからず悩む方もいると思います。

フワフワとした汚れが出てくる

一番わかりやすいのはお風呂を沸かしたり、追い焚きしたときに出てくる謎のフワフワしたゴミです。
前述したとおりこのフワフワはバイオフィルムで雑菌の塊です。
このバイオフィルムが出てきたときは風呂釜が汚れているサインなので風呂釜洗浄を行うタイミングになります。

お湯から異臭がする

嫌なにおいの原因は風呂釜に蓄積された皮脂や垢、細菌や入浴剤の成分が蓄積したときの汚れです。
毎日浴槽を洗っていてもお湯が匂う場合は風呂釜洗浄を行いましょう。
もしそれで解決しない場合は配管に原因があると思われるため、メーカーや専門業者に問い合わせてみましょう。

お湯の色が濁る

浴槽のお湯の色に異変がある場合は風呂釜の汚れが関係していると考えられます。
特にお湯が濁っているケースは汚れによる可能性が高いです。

ただし、追い焚き後にお湯が白く濁っており、時間経過とともに透明に戻る場合は問題ありません。
水が加熱された際に発生する気泡が要因の可能性があるので、少し時間をおいて様子を見てみましょう。

追い焚き後に時間がたってもお湯の色に異変を感じたり、濁っていたりする場合は風呂釜洗浄を行いましょう。

お湯にぬめりがある

お風呂のお湯にぬめりを感じる場合は、バイオフィルムなどの菌や汚れが原因の可能性があります。

追い焚きは浴槽のお湯を循環させているだけなので、体から出た皮脂や雑菌がお湯と共に循環されることになります。
そのため、風呂釜配管内部に汚れが付着しその結果お湯にぬめりが生じてくるのです。

また、皮脂や垢などの汚れは、体を洗ってから入浴したとしても完全に防ぐことができません。
そのため、汚れが蓄積される前にこまめに掃除することが大切になってきます。

風呂釜から異常な音が聞こえる

風呂釜から異音がする場合も注意が必要です。
特にお湯を沸かす際に異音がする場合は風呂間鎌内部に汚れが溜まっている可能性があります。

1つ穴タイプで異音が聞こえる場合、給湯器や循環ポンプの故障や不調が疑われます。
風呂釜自体が故障しているケースもありますが、汚れが原因の場合もあるためまずは風呂釜洗浄を行ってみましょう。
洗浄を行っても異音がする場合はメーカーや業者に問い合わせをして点検してもらうことをお勧めします。

水の流れが悪い

追い焚き循環口から出る水の流れが悪い場合も風呂釜の汚れが原因の可能性があります。
循環口のフィルターに汚れが溜まると水の流れが悪くなるため、歯ブラシなどを使ってこすり洗いをして汚れを落とすのが効果的です。

種類別正しい風呂釜掃除の方法

今回は1つ穴タイプと2つ穴タイプ2種類のお掃除方法を種類別にご紹介します。

1つ穴タイプの風呂釜お掃除方法

1つ穴タイプの風呂釜掃除は主につけ置きと追い焚きの方法でお掃除をしていきます。

【準備するもの】
・1つ穴用風呂釜洗浄剤(配管洗浄)
・ゴム手袋
・スポンジ

  1. 追い焚き循環口の穴の約5㎝上まで水を張ります。
    ※あとから追い焚きをするのでこの時は必ず水を張ります。
  2. 洗浄剤を投入します。
  3. 42度にお湯の温度を設定し15分間追い焚きをします。
  4. 1時間放置してつけ置き増します。
  5. 貯めていたお湯を排水します。
  6. すすぎの為、再び水を貯めて15分間追い焚きをします
  7. 貯まっていたお湯を排水します。
  8. 浴槽内部や追い焚き循環口のフィルターをスポンジや歯ブラシを使ってこすり洗いします。

2つ穴タイプの風呂釜お掃除方法

2つ穴タイプの場合は主に洗剤の洗浄効果と水圧で洗浄を行います。
洗剤の溶液を風呂釜内部に送り、汚れに浸透させて汚れを落とすというプロセスは1つ穴タイプと同じです。

1つ穴タイプと違うのは、追い焚き循環口の水の経路となる径が2つ穴タイプは大きいことです。
そのため、シャワーなどで水を送り込んで汚れを押しだすことができます。
※逆にシャワーの勢いが足りない場合、すべての汚れを出し切ることが難しくなる場合があります。
節水やマイクロ粒子のシャワーヘッドに交換している場合はもともとのシャワーヘッドに変えるか、水流を変えられる場合はストレートなどの水圧の強い状態に変えてからお掃除をしましょう。

  1. 風呂釜にフィルターが付いている場合は2つとも外します。
  2. 浴槽に水を貯め、洗剤を入れます。
  3. 追い焚き運転をします。
  4. 洗剤に記載されている時間放置します。
  5. 浴槽の栓を抜き、貯まっていたお湯を抜きます。
  6. シャワーなどを使って水を下側の循環口から勢いよく流して汚れを押し出します。
  7. 汚れや洗剤が出なくなるまでしっかりと配管をすすぎましょう。
  8. はずしたフィルターや浴槽内部もしっかりとお掃除します。

洗剤によっては洗剤を直接循環口に投入するものや、追い焚き運転とその後の放置時間に違いがあるので説明をよく読みましょう。

2つ穴タイプの追い焚き時の水の流れは下側の穴から風呂釜内部に入り、上側の穴から温めたお湯が浴槽内部に戻る構造になっています。
シャワーなどですすぎ場合は水の流れに沿って下側の穴から流し込んでください。
その際に上側の穴から熱いお湯が出る場合があるため洗浄中はやけどをしないように注意しましょう。

風呂釜掃除の頻度はどのくらい?

どうしても忘れがちな風呂釜掃除ですが、どのくらいの頻度でお掃除するのが望ましいのでしょうか?

1つ穴タイプ・2つ穴タイプも同様に、お掃除頻度は最低でも月に1度はお掃除することが望ましいです。
特に2つ穴タイプの風呂釜の場合は1つ穴タイプと比べて水の流れが遅く、汚れもたまりやすい傾向にあるため、欠かさず洗浄することがおすすめです。

ただし、あくまでも目安の頻度になるので入浴人数が多い場合は風呂釜の汚れもたまりやすいです。
追い焚き後に汚れが浮いていたり、お湯が濁る場合は1ヶ月に1度とは言わずに風呂釜洗浄を行うようにしてください。

風呂釜掃除にお勧めなタイミング

それでも月に1度のお掃除は結構大変ですし忘れてしまうものです。
風呂釜掃除をするのにおすすめなタイミングがあるのでこの時期を目安にお掃除してみてはいかがでしょうか?

春と秋の大掃除シーズン

暑さや寒さが厳しい夏や冬は特にお掃除が億劫になりがちです。
なので、春や秋などの気候が穏やかな時期に衣替えするのと一緒に風呂釜もお掃除してしまいましょう。

夏の終わり

夏は湿気が多くカビなど様々な雑菌が繁殖しやすい季節です。
特に水温が高いと雑菌の繁殖が活発になりやすい傾向にあります。
放置していると入浴回数の増える冬にトラブルが発生する可能性もあるので、そのようなリスクを減らすためにも夏の終わりに風呂釜洗浄を行いましょう。

冬の始まり

冬は気温が低くなり寒くなるので入浴回数が増える傾向にあります。
入浴回数が増える冬の始まりに風呂釜洗浄を行うことで、清潔な入浴環境を整えることができます。

まとめ

風呂釜掃除は自分では見えない部分のお掃除になるため、自分でお掃除してみたもののやっぱり気になるという方もいるかもしれません。

また、風呂釜掃除はかがんだりしなければならないため腰痛があったりするとお掃除が億劫になりがちです。
そんな時は業者に頼んでしまうのも一つの手です。
お風呂のお湯を清潔に保って、給湯器も長く使えるようにしていきたいですね!

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