何かを開けたいときや切りたいときに必要なはさみ。
買った当初はすいすい切れたのに、なぜか最近切りにくくなってきたりしていませんか?
また、お子さんのいるご家庭でははさみを使ってテープを切ったりすることもあるためはさみがべたべたになって切れ味がなくなってしまうこともあるのではないでしょうか?
はさみに一度ついてしまったべとべとやさびってなかなか落ちにくく、そんなに高いものでなければ一度捨てて新しい物を買ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、そんなはさみのお手入れ方法についてご紹介したいと思います。
はさみに着く汚れって?
はさみの切れ味を悪くしてしまう代表的なものとして挙げられるのが、粘着質のあるものです。
例えばセロハンテープやガムテープ、シール、のりなどを使った部分にはさみを使ってしまうと当然刃の部分に粘着質がついてしまうため切れ味が悪くなってしまいます。
また、はさみは用途によって分けられている場合が多く、間違った使い方をしてしまうとはさみの刃に見えない傷がつき、はさみの切れ味が悪くなってしまいます。
例えば、普段使っている普通のはさみ。
普段いろんなものを切るのに使うためなんでも切れるイメージでいますが、実は堅いものに使ってしまうと切れ味が悪くなってしまう原因になります。
では、堅いものって何でしょうか。
よくあるのがホッチキスの芯です。資料などの紙類を挟んでいるホッチキスの芯を誤って挟んでしまうとはさみが傷つく原因になります。
他にも分厚い段ボールなどもはさみの切れ味を悪くしてしまいます。
使う用途によってはさみの種類を分けられると一番良いですが、キッチンバサミくらいで他のものに関しては難しいことが多いですよね。
正しい使い方をしていても、はさみの刃はだんだん傷がついてしまうので切れ味が悪くなってきたと思ったらお手入れしてあげると切れ味が復活することもあります。
切れ味が復活してくれれば新しいはさみを購入しなくてもよいので節約にもなりますよ。
はさみの汚れを落とすときの注意!
はさみの汚れを落としていく前に少し注意点をお話しておきます。
不用意に刃の部分を触らない
不用意に刃の部分を触ってしまうと手を切ってしまうことがあるので、切れないからと言って刃の部分を不用意に触るのはやめましょう。
はさみの構造を知る
はさみは外刃と内刃に分かれています。
外刃→はさみの先が鋭角になっている側を外刃と言います。
内刃→はさみの刃が接する側を内刃と言います。
はさみの切れ味が悪いときに刃を研ぐと切れ味が復活しますが、この研ぎ方を間違ってしまうとはさみは切れなくなります。
はさみの刃を研ぎたいときには【外刃】だけを研いでください。
内刃は基本的に汚れを落とすだけで研ぐことはしません。
はさみの落下に注意
はさみは刃がついています。
不用意に触らないようにするのも当然ですが、落とさないように慎重に作業することも大切です。
何度も言いますがはさみは刃物です。
けがをしないようしっかりと集中して作業を行いましょう。
早速ハサミの汚れを落としてみよう
では早速ハサミの汚れを落としてみましょう。
今回は落とし方がさまざまあるのでその中でもおうちでできるものを紹介したいと思います。
まずはお水で試してみる
色々試す前にまずは、お水で汚れを落としてみましょう。
[準備するもの]
・柔らかい布またはスポンジ
・お水
①刃の汚れた部分にお水を漬けます。
②汚れた部分を柔らかい布やスポンジでこすって落としていきます。
③汚れが落ちたら乾いた布で水分をしっかり取り除いて乾燥させましょう。
粘着質は水分に弱いため、軽い粘着質のものであれば水分と摩擦の力で落とすことができます。
この時ティッシュなどを使ってしまうとぼろぼろになってしまうため、こすって落とすのであればスポンジが一番お勧めです。
ハンドクリームや日焼け止めを使う
お水を試してまだ落ち切らない場合は、ハンドクリームや日焼け止めを使ってみましょう。
[準備するもの]
・ハンドクリームまたは日焼け止め
・柔らかい布またはキッチンペーパー
①ハンドクリームや日焼け止めを指につけ、はさみの汚れている部分になじませていきます。
②なじませた部分を柔らかい布やキッチンペーパーを使って拭きとっていきましょう。
べたべたした粘着質は油分に弱いため、ハンドクリームや日焼け止めに含まれる油分がシールのべたべたをはがしてくれる役割を果たしています。
アルコールで落とす
このご時世、アルコール消毒がなくてはならない存在になっているはずです。
お家にもあると思うので、せっかくですからお手入れにも使っていきましょう。
[準備するもの]
・アルコールまたはアルコール除菌ウェットティッシュ
・柔らかい布
①アルコール除菌のウェットティッシュがある方は汚れのある刃の部分を拭いていきましょう。
ない方は柔らかい布やキッチンペーパーにアルコールを噴霧し、汚れのある刃の部分を拭いていきます。
②汚れを落とし終わったら乾いた布やキッチンペーパーでしっかり拭き取りましょう。
アルコールには汚れを落とす効果があるため大抵の汚れに効果があるものなので、はさみのべたべたを落とすのにも最適なんです。
除光液で落とす
マニキュアなどを落とす際に使われる除光液。
持っている人と持っていない人がいるかもしれませんがこれも汚れ落としに最適です。
しかし、少々においが強いため除光液のツンとしたにおいが苦手な場合はお勧めしません。
[準備するもの]
・除光液
・柔らかい布
①除光液を柔らかい布やキッチンペーパーにしみこませます。
②はさみの汚れた刃の部分を拭いていきます。
③乾いた布やキッチンペーパーを使って除光液が残らないようふき取り、乾燥させます。
除光液はマニキュアを溶かし落とす効果があります。
その溶かし落とす効果を発揮しているのが【溶剤】で、この【溶剤】がはさみに着いたべたべたの汚れを落としてくれます。
おうちで戻そうはさみの切れ味
お手入れが一通り終わったら、はさみの切れ味をもっとよくするためにもおうちで簡単に研いでみませんか?
普通のはさみであればお家でも簡単に研ぐことができます!
※裁ちばさみや洋裁ばさみは特殊なはさみです。裁ちばさみは1度紙を切っただけで切れ味が落ちると言われています。裁ちばさみや洋裁ばさみはセルフでお手入れはせず、必ずプロに頼んでお手入れしてもらうようにしてください。
アルミホイルで研ぐ
お家にあるアルミホイルを使って切れ味を戻しましょう!
[準備するもの]
・アルミホイル
・柔らかい布
・お水
①アルミホイルをくしゃくしゃに丸めます。
②丸めたアルミホイルを刃に当てて擦っていきます。
③こすり終わったら水で洗い流します。
④水分をしっかりと拭き取りましょう。
※アルミホイルでこするとアルミホイルと刃の摩擦で耳障りな音が鳴ります。黒板をひっかく音に似ているので苦手な方はご注意ください。
アルミ缶またはアルミホイルを切る
アルミ缶やアルミホイルを切るだけでも切れ味は戻ってきます。
[準備するもの]
・アルミ缶またはアルミホイル
①ビールの缶は比較的薄いので最適です。アルミホイルはくしゃくしゃにしてから広げます。
②アルミ缶またはアルミホイルを数回切っていきます。
実はこれだけで意外と切れ味が戻ってきます。
これは構成刃先現象と言って、融点の低い金属をはさみで切ることで刃の傷んだ部分に切った金属が溶けて入り込みかけた部分を修復するのだそうです。
ただ、この構成刃先現象は一時的なものになるため数回使えばはさみの切れ味は元に戻ってしまいます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はハサミの汚れ落としの方法・お手入れについてご紹介しました。
ご参考になれば幸いです。