今年は花粉の大量飛散が予測され、車の洗車をしてもすぐに花粉で汚れてしまうほど、目に見えて花粉が多いとわかります。
実はこの花粉、落としやすいイメージがありますが雨上がりなどに放っておくと、フロントガラスに花粉がこびりついて車のウォッシャー液やワイパーを使っても取れなくなってしまうことがあることをご存じですか?
今回はそんなこびりついてしまった花粉や黄砂の落とし方についてご紹介します。
なぜこびりついてしまうの?

花粉の場合
実は花粉や黄砂は一粒の大きさが30~40㎛という非常に小さいサイズで、肉眼で視認することはできません。
しかし、大量の花粉が一か所に集まると黄色っぽい汚れとして私たちにも見えるようになるのです。
花粉は外を走る車のボディやガラスに付着し、夜露や雨などの水分を含むと終えクチンと呼ばれる成分を分泌します。
このペクチンはジャムの材料としても使用され、質感としてはベタベタしています。
そのため、車のボディに付着したまま時間が経過すると車体の塗装とペクチンが結合してシミを作ってしまうのです。
最終的には腐食やゆがみにつながる恐れもあり、ガラスに付着した花粉を放っておくとベタベタした花粉が次第に乾き、こびりついた汚れとなってしまうのです。
黄砂の場合
黄砂は文字通り見た目は黄色い見た目の汚れとなります。
実際花粉と見分けがつくかというとかなり似ているため見分けがつきにくいです。
しかし、黄砂の場合はあくまでも砂の汚れになり花粉による汚れとは違い、ざらざらとした感触が特徴的です。
黄砂の中には石英や長石などの粘土鉱物が含まれており、粘土のような性質も持っています。
そのため、花粉と同様に夜露や雨などの水分を含むと固まり、放置することで車体にシミを作ってしまう場合があります。
汚れの種類や寒色自体は花粉とは異なりますが、シミになってしまうと洗浄が大変なので早急な除去が必要です。
取れない花粉や黄砂はどう落としたらいい?
花粉や黄砂がボディやガラスについて、ウィンドウォッシャー液だけでは落とせなくなってしまった場合はお湯を使って落としましょう。
ペクチンは熱さに弱い
ペクチンはさらに細かく言うとタンパク質になります。
なので、お湯を使ってふやかすことでペクチンのベタベタが緩み、分解することができます。
お湯の温度は大体60~80度程度のお湯が望ましく、樹脂パーツへの悪影響も避けられます。
あまり熱すぎるお湯をかけてしまうと、最悪外気温との急激な温度差によりガラスにひびが入ってしまう可能性もあるので沸騰直後のお湯ではなく少し冷ましてから使うことがおすすめです。
高圧洗浄機も使える
洗剤など準備するのがちょっと手間だと感じる方は水だけで落とすこともできる高圧洗浄機で水洗いするのも効果的です。
ホースで洗い流すよりも素早く効率的に花粉や黄砂を洗い流すことができます。
しかし、高圧洗浄機は非常に水圧が高いため、気を付けないとバンパーなどの樹脂部分にダメージを与えてしまう可能性が高いです。
使用する前には必ず高圧洗浄機の説明書をよく読んで、使える場所だけに使いましょう。
汚れがひどいときはカーシャンプーで丁寧に
花粉や黄砂がこびりついて汚れがひどくなってしまったら、少々手間になりますがカーシャンプーを使って丁寧に落とすことをお勧めします。
ポイントはカーシャンプーをする前に先に水洗いをしっかりすること。
車体に花粉や黄砂が大量についたままスポンジやタオルで擦ってしまうと車体に細かい傷がたくさんついてしまいます。
しっかりと水で洗い流してからいつもよりも多めにシャンプーを泡立てて車体やガラスを優しく洗ってあげてください。
洗い終わった後は必ず乾かないうちに隅々までふき取ります。
水分のふき取りを怠ると、この車体に残った水分にまた新たに花粉や黄砂が付いてシミができたり、落としにくい汚れになって悪循環が生まれてしまいます。
洗った後は乾燥までしっかりと行うことが大切です。
花粉や黄砂の汚れを抑えるためにできることはあるの?

車の掃除って正直すごく大変ですよね。
花粉や黄砂は季節の物と言えど、花粉に至ってはその時期に咲く花々によって時期が違うのでほとんど1年中漂っていると言ってもおかしくありません。
上記で紹介した方法で落とせることは知っていても、こまめに洗うのは時間がかかるしその都度洗車しに行くにはコストがかかりすぎてしまいます。
シーズン前にコーティング剤を使う
花粉や黄砂のシーズンは大体春(早くて2月頃から)なので、その前に車にしっかりとコーティングをしておくと、花粉や黄砂の付着を防ぐことができます。
ガラスの上など表面に降り積もってしまっても水分と混ざりにくくなるためシミやこびりつきなどを防ぐこともできます。
花粉や黄砂はアルカリ性の性質を持っており、耐薬品性能が高いコーティング剤が効果的であると言われています。
しっかりと洗車して、できればボディークリーナーやガラスコンパウンドで表面の古いコーティング層や汚れを落としてから丁寧にコーティングを行うと撥水効果も更に高まることが期待できます。
車を屋内に駐車する
一番いいのは車の駐車場を外から花粉や黄砂が飛散していることのない屋内へ移動することですが、屋内の駐車場と言われても場所は限られていますし、難しいですよね。
駐車場に屋根がついているだけでも全然違いますが、それでも急に屋根を作るのは厳しいので車を止めるのが屋外になってしまう場合はボディーカバーを活用しましょう。
ボディーカバーがあるだけで車に付着する花粉や黄砂から守ることができ、さらに紫外線や酸性雨からも車を守ることができます。
とはいえカバーの着脱は自身で行わなければなりません。
少々大変な作業でもあるので、毎日の着脱が少々面倒だと感じる場合はシーズン中だけ使用するというのも一つの手です。
まとめ
春は花粉のシーズン。
人にとっては体や目が痒くなったり、くしゃみが止まらないなど様々な悪影響があり通勤や通学など外に出るのが嫌になりますよね。
車も人間と同じく花粉や黄砂の影響を大きく受けていることをちょっとだけ意識して、いつもより気にかけてあげてくださいね。